マルコおいちゃんのドイツ生活ああだこうだ事典 |
≪Bar di Marco≫から旧名に復帰しました。 |
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イムビス(Imbiss)で、もっとも売れ筋といえば「Pommes」であろうか?
正しくは、「Pommes [de terre] Flites」、そう「ポテト・フライ」である。「フレンチ・ポテト」とも日本ではいう、が、ドイツ人はただ「Pommes」とだけ呼ぶことが多い。
仏語風に「ポム」ではなく、「ポメス」と発音する。ドイツ語では書いてある通りに読むのが原則であるからだ。
だれもそれがフランス語だとは思っておらんだろう。しかし、では「ポメス」とはなんぞや、とたずねれば答えに詰まるやも知れぬ。
それほど普通のドイツ食と化しているのである。
簡単なものゆえ、ところにより美味、不味の当たりハズレが大きい。
きちんとナマのジャガイモの皮を剥いてスライスして揚げたものなら、まあ美味に決まっておろうが、そんなことをしていれば店はつぶれる。
よって,あとは揚げるばかりに準備された冷凍のものを使用するのが大部分である、よって不味い。
この、「Pommes [de terre] Flites」が美味なのは、実はフランスではなく、ベルギーである。彼の地の国民食といってもよかろう。いちどベルギーのドライブ・インで「Pommes」だけを大盛りにしたものを嬉々として喰らう家族を見たことがある。
よって競争も淘汰も激しい。ゆえに生き延びたものはすべてよろしいのである。前に述べたきちんとナマのジャガイモを、という味に等しい。
これは、オランダ語圏フランス語圏とわず同様に美味い。
いつも、ベルギー人(オランダ語圏フランス語圏双方)に尋ねる、何故にあんなに美味なのであるかと。
彼ら彼女らは一様に誇らしげに答える。
1)ジャガイモがちがう。
2)油がちがう。
で、いちどベルギーで試みにジャガイモを買って帰った。それはフランス産であった。なんだ、やっぱりフランスのものか、と思った。
しかし、なぜフランスのものはベルギーに劣るのか?とすると油に秘密がありそうだ。吾輩の「Pommes」探求の長い旅が続く。
さて、以下は余談であるが吾輩の今までに食した最高のできばえの「Pommes」を紹介してみよう。
それはチェニジアのホテルで食したものだ。
チェニジア料理は、アラブとトルコのわるいところだけをミックスしたような代物であるが、あるホテルのプールサイドにある軽食スタンドで給したものは、素晴らしく美味であったな。
ナマのジャガイモを使用していたのは無論であるが、油が現地のオリーブ・オイルであった。
とても香りがよくカリッと揚がって中はホクホク、実に忘れがたき思い出となっている。もいちどアレを食べにチェニジアに飛んでゆきたいほどだ。嗚呼、わが愛しのポメスよ!