マルコおいちゃんのドイツ生活ああだこうだ事典 |
≪Bar di Marco≫から旧名に復帰しました。 |
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今日6月27日は、「Siebenschläfertag」である。しかし休日ではない。
「Sieben」は「Seven」、「Schläfer」は、「Sleeper」、そして「Tag」は、「Day」である。
つまり「Siebenschläfertag」とは、「Seven Sleeper Day」となるが、これでは、何のことかわからんな。信仰をもつ方々はご存知かも知れぬ。
それは、「Sieben Märtyrer von Ephesus」(エフェソスの7人の殉教者)に由来するものなのである。
現在はトルコ領になっているが、エフェソスはギリシア人が築いた古代都市である。黙示録を書いた使徒ヨハネは、この都市で迫害を受けてエーゲ海に浮かぶ島・パトモスで黙示録を書いたといわれている。
エフェソスのギリシア遺跡の写真は以下で。
それより後、西暦251年、七人の兄弟が信仰のため、ローマ皇帝の命により、エフェソスの洞窟に生き埋めにされた。
しかし、その196年後の西暦447年、とつぜんその洞窟が開き、七人は目覚めた。つまり196年眠り続けたというわけである。
この七人を「Siebenschläfer」といい、その七人が目覚めた日が、6月27日というのであるが、例によってどうもくさい。
ゲルマン民俗が、このキリスト教の故事の古層に潜んでいるようの思われるのだ。
そして、この故事が『眠れる森の美女と七人の小人』に色濃く影を落としていることをお察しのことと思う。
ドイツ歳時記的には、この日は、農民がその年の夏の気候を占う日なのである。
つまりこの日が、晴れて乾いて暑ければ、その後7週間はそのとおりの気候に。雨で寒ければ、そのような天気になるといわれておる。
統計的には、南ドイツでは、なんと七割りの確率で正しいそうだ。
ゆえに迷信とはいいきれず、今は農民ばかりでなく、それ以外の職業の人々も、今日の天気を気にしてしまう。風俗習慣とは、いったいにそのようなものであろう。
それだけドイツの天気はあてにならぬということであろう、いやそうだと断定しておこう。まったくドイツの天気はしょうもない小便天気である。
イヤ、失礼、つい私情がはいってしまった。
さて、今日の天気はというと・・・。
曇り、時々晴れ、または雨。という、いかにもドイツらしい普通の天気である。が、気温が低い。摂氏15度前後であろうか?
この夏は、「冷夏」というヤダヤダな占いであるが、さて結果はどうであろう?期せずに待ちたい。