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マルコおいちゃんのドイツ生活ああだこうだ事典
≪Bar di Marco≫から旧名に復帰しました。  
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それは、いわゆる「空気」のことについてではない。ほんとうは「霊気」といってしまいたいのだが、誤解をまねくにちがいないので、とりあえず「空気」といっておくのである。

そしてそれはわが豚児の不思議な能力についてなのである。といっても親莫迦が息子の特殊の能力を誇ろう、という話でもない。

豚児が、そう三歳のころのことであったろうか、われら夫婦の週末の習慣として森へ散歩にでかけた。森といっても日本で言う平地林である。武蔵野の雑木林ていどのものである。

ドイツ社会では散歩が盛んである。夏は涼しさを緑陰にもとめ、冬は冬でうっとうしい天気の中で家の中にこもりがちなので外へ出て新鮮な空気を呼吸するためである。

幼きころは幼児用の車へのせて散歩をしていたが、三歳ともなると自分の足で歩かねばならぬ。いやがる豚児をひっぱって家の近くの森へでかけた。

しかしある場所で梃子でも動かぬ様子を見せ、立ち止まって前へ進もうとしない。三歳児であるから言語でその理由を明確に説明できない。ただそこより前へとはどうしても進み行きたくないようなのだ。

わたしも何気なく行きすぎようとしていたが、虚心にそのあたりを眺めてみると、なにやら胡乱な気配がする。何とは特定はできないものの、たしかに避けてとおるに越したことがない、という雰囲気なのだ。

じつはわたしもこどものころからそういう感じを度々もったことがある。

言葉では説明不能の感覚なのである。その場でなにやら感じる、それだけのことであるから、その場に立ってみないことにはどうにもわからない。さて感じては見たものの他に説明ができないものであるから、あっちへ行こう、とその場をただ避けるだけのことである。

反対の場合もある。

気持ちが安らぎ、のんびりとくつろぎ高揚さえ覚える、ということもある。人と人とが作り出す雰囲気のことを指しているのではない。そのような場がある、といいたいのだ。


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