マルコおいちゃんのドイツ生活ああだこうだ事典 |
≪Bar di Marco≫から旧名に復帰しました。 |
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
西ベルリンの分裂時代の事実上の中央駅がゾー(Zoo,動物園)駅だった。
街の明かりがまぶしい。久しぶりの資本主義社会の賑わいがうれしい。にごった水からうかびでて新鮮な空気をいっぱいにすいこんだような気分だ。
車の排気ガスさえ薫り高いものに思われるのは、なぜだろう?
タクシーの運転手も、たぶんトルコ人だろうが、きさくな対応で気持ちがいい。いままでの悪夢を洗い流してくれるようだ。
道すがら、光輝くショー・ウィンドウとそぞろ歩く人々をながめる。
どの顔も満ち足りた表情をみせているように思われるのは、思い過ごしか?
こころがゆっくりとくつろいでゆくのがわかる。
ちょうど大陸から香港へでたときのような気分である。あのときは列車のホームで人々が列を作っていることさえ感動したものだ。
寝る前にひさしぶりに風呂をつかう。案の定、アカがいっぱいでた。
http://members.surfeu.de/home/hobbyuo/imfotbildgraphpictur/Abend_Gedaechtniskirche_Kudamm.jpg
翌朝、ホテル近くのカッフェで朝食をとる。
時は、まさに薫風ふきすぎる五月である。
店のそとの通りに面したテラスに運ばれてきたフランスとドイツがミックスしたような朝食におおいに満足する。
雀やシジュウカラたちがおこぼれをあずかりに、テーブルにやってきて、とびまわっている。この野鳥たちは人間が彼らを害する生き物だとは、いっさい感じてはいないのだ。
パンのかけらをあたえてみると、よろこんで啄ばむ。
おもわず涙がこぼれた。
ああ、やっと人の住むべき社会に帰ってきたのだ、と思った。
http://www.art3.net/referenzen/webdesign/berlin_kudamm_XXL.jpg