マルコおいちゃんのドイツ生活ああだこうだ事典 |
≪Bar di Marco≫から旧名に復帰しました。 |
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マルタ・アルゲリッチ(Martha Argerich)は、アルゼンチン出身の天才ピアニストです。だから本当はアルへリッチと発音しましょう。
彼女は非常に情熱的かつエモーショナルな演奏で有名です。それから有名なのが、いわゆるドタキャン。
十数年前、苦労して手に入れた彼女のコンサートのキップが、案の定無駄になった苦痛の記憶がわたしにもあります。まあ、どうせドタキャンであろうとあまり期待していなかった、それがよくなかったのかも知れません。
わたしの所有する彼女のCDのなかで個人的にベストと考えるのが、このミーシャ・マイスキー(Mischa Maisky)との競演盤です。
この二人のコンビは他にもたくさんありますが、わたしはこのバッハのチェロ・ソナタを愛聴しています。
ミーシャ・マイスキーの師匠であるムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Mstislav Leopol'dovich Rostropovich)との間に未婚の子をもうけた、という噂もあったアルへリッチです。
しかしロストロとはまったく芸風のことなるマイスキーのチェロとの息はぴったりあっています。そしてあくまでチェロを引き立てよう、との天才らしからぬ雰囲気さえうかがえます。
マイスキーのチェロの音は、比較的細く時にはヴィオラのような音色を出すのが特徴です。それゆえバッハのチェロ組曲はわたしはあまり好みません。
しかしこのチェロ・ソナタではそのチェロは、アルへリッチのサポートとコラボレーションを得てじつにみずみずしく響きます。
元来、バッハの音楽には神経を休ませる効果があることが脳波の研究で確認されていますが、この盤はとくにその効果が著しいように感じられます。
気分がイラつくとき、夜中にぬつけず起き出してしまったときなど、わたしはいつもこの盤に助けられています。
まだお聴きでない方は、ぜひお試しになられるとよいと思います。
試聴は以下の
「Hörbeispiel」で、