マルコおいちゃんのドイツ生活ああだこうだ事典 |
≪Bar di Marco≫から旧名に復帰しました。 |
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ピッザの本場といえば、いわずと知れたナポリです。
ナポリのピッザは、ほんとうに他の地方のピッザとは違います。もとより日本のものとは、もう画然と異なる食物であると断言しておきましょう。
まず、ピッザの生地がちがいます。弾力のある、焼きあがったばかりのその香りはちょうど日本のお餅が焼けたような、食感も歯ごたえのあるモチモチした感じ。
生地を内側を薄く、外側を厚く広げるのも、またちとちがいます。大きさも、そうだいたい直径40cmはあるでしょうか?
のせるトマトがすこしすっぱめの味がしますし、なんといってもモッツアレラがちがいます。念のため申し添えておきますが、ピッザにはモッツアレラ以外のチーズを使用するのはご法度ですよ。もし黄色いゴーダ・チーズがのっていたら、即「あっ、これ贋物」といってやりましょう。さらに新鮮なバジリコの葉っぱがのります。
このトマトの赤、モッツアレラの白、バジリコの緑であらわすのがイタリアの国旗、世に言う「ピッザ・マルゲリータ」(Pizza Margherita)がこれです。そして、それですべてです。
ナポリでピッザといえば、このピッザ・マルゲリータしかなく、あとはすべて邪道(といわれています)。
もちろん、妥協の道はいくらでもあるわけで、街には種種雑多なピッザがあふれています。あふれてはおりますが、正しいピッザといえば、ピッザ・マルゲリータにつきる(ということになっています)。
老舗の≪Da Michele≫は、頑固にこのマルゲリータだけを給するので有名です。店には、「頭のいたくなるような難しいピッザは作りません。マルゲリータとマリナーラだけだよ」と店主の断り書きが貼りだしてあります。
その心意気やよし。で、マリナーラ(Mrinara)とは、モッツアレラをのぞいて、かわりにつぶしたニンニクをのせるものです。これを別名、「ピッザ・ナポリターナ」と現地では称します。
つまり、マルゲリータがあまりにも有名になってしまいましたが、実は本場中の本場・ナポリのピッザは、マリナーラに止めを刺すのですよ。
皆さん、よく覚えて知らない人に知ったかぶりをしてくださいね。