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マルコおいちゃんのドイツ生活ああだこうだ事典
≪Bar di Marco≫から旧名に復帰しました。  
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いまさら説明は無用と思われるが、ひよさまが生卵のぶっかけ飯を提起されたので、無視するわけには行かなくなってしもた。

 

Carbonaraとは(職業としての)炭焼き、のことである。

 

が、なんで Spaghetti Carbonara といわれるのかちと不明じゃの。いろいろ説はあるのだが。

 

作り方は、ベーコンを炒めて、といってもイタリアのものは、pancetta といって、

 

こんなだったり

 Pancetta1.jpg

 


















こんなだったりする。

 

 Pancetta3.jpg




















まあ、それを炒めたところへ、アル・デンテにゆでたスパゲッティをぶち込む。さらに、よくといた生卵を遠慮なくぶちまける。そこへ、胡椒をガリガリ盛大に掻き落す。そしてそれをヤケクソにかき回す。

 

とまあ、これまた随分とざっかけな食い物であることか?



spaghetti_carbonara_homepage.jpg

 

その胡椒の黒い粒粒が炭の屑に似てもいるので「炭焼き」というのだとする説もある。

 

が、これは元来イタリアにはなかった調理法で、戦後駐留した米兵が発明したものだという説もある。どうりでざっかけなわけであるな。

 









しかし、イタリアの明治維新(時期もぴったり同じ)といわれる、イタリア統一運動・リソルジメント(
Risorgimento)時代のわがナポリにおける革命組織・カルボナリ(Carbonari)の面々が好んで食したから、という説もある。

 

しかし、この調理法はローマのものである。他の地域の者たちはあまり好かんようだ。生卵のせいかもしれぬ。

 

だからこの説もなんだか怪しい。

 

しかし、ドイツのイタ飯屋でも、このざっかけな食い物に、わざわざクリームなんぞをたらし込んだ邪道もあって困りものだ。

 

きっと、日本の事情もそんなところではないかと予想する次第である。

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日本では、「アリオリ」と呼ばれ、よく、どこそこのイタリアン・レストランのものが美味しい、などという雑誌の記事なぞを見かけもする。

 

莫迦も休まず言わぬがよい。我輩にいわせれば、あんなざっかけな物をレストランでわざわざ注文するなぞオコの沙汰である。

 

Aglio Olio」とは、ニンニクと油(とうぜんオリーヴ・オイルである)のことであるのは先刻ご承知と思う。なぜそんなものを外食で注文せねばならぬのか、どうも合点がゆかぬ。

 

それすなわち、あくまで家庭で簡単に食されるべきものであるからだ。

 

要は、スパゲッティをあくまでアル・デンテに茹で上げること、それにニンニクをあせらずゆっくりとオリーヴ・オイルで狐色になるまで炒めるだけのことではないか?もちろん、ペペローニを入れても良い。新鮮なバジリコがあれば猶よろしいな。

 

そんなものは料理ともいえぬ。わがナポリの友は、なあんにも食べたくないときや、トマト・ソースを作るのも億劫なときとか、そんないわば非常時にこのSpaghetti Aglio Olioを食すという。

 

 7bad2e79jpeg

 

 


















我輩もまた同様である。

 

白飯にオカカをのせ、醤油をぶっかけて食らうに似たようなものじゃ。すなわち、ネコマンマである。ウミャーなあ、これがまた。

 

そんなものを料亭で注文する阿呆がいたら是非とも拝顔奉りたい。世間体というものがあろう?

 

しかしそれがなぜか旨いのは、日本もイタリアもこれまた同様である。

 

我が家もちょうど冷蔵庫が空っぽである。

今夜あたりは、また Spaghetti Aglio Olio にしてみようか?

 

なんだ、また?と息子の不満声がもう聞こえてきそうである。


Liebe Aya chan,

新学期も始まりお忙しい毎日かと思います。

 

あなたの文章を読むと、いつも知らずと哀しみがあふれ、野辺にひそかに咲く野草を想います。

 

義姉は野草摘みが好きで、彼女が可憐な花々を嬉々として手折るのを見るたびにこころが痛むわたしは、なにもいいませんが、そっと咲かせておけばいいのにと、いつも思います。

 

彼女は決してひどい人ではありませんが、ヨーロッパ人の常か、あくまで人間中心主義なのです。

 

しかし菜食主義者で、動物にたいする愛惜の念は充分もちあわせているのに、植物にたいしては残酷です。彼女にいわせれば、「だって、動物とちがって、植物に意識やココロはないでしょう」とのことです。

 

あたしたち日本人は、ちいさな虫の音や、草花にたいする慈しみをもつ文化を有しています。仏教で言う、「一切衆生悉有仏性」の考えは、彼女はどうにも理解してくれないようです。

 

そんな文化意識で欧州に住んでいると、傷つけられることも多いということがおわかりになるでしょう。

 

 

さて、文章によっては語りつくせぬほどの悲しみを、いったいどうすればいいのでしょう?

 

音楽や絵画で表現できる才をもった方々は幸せです。それらも言語表現ではあるのですが、文章に書き表すのとちがって、思考そのものに直面することがありません。

いわば無意識層で問題を処理することができるのですから。

 

いかに多くの人々が、その苦しみや哀しみを表現することなく、自分の中に抱え込んだまま生を終えていくことでしょう。

 

しかしあまりの重さをもつこころの負担は、やはりなんとかして言語表現化して自分の外にだしてやらなければなりません。

 

≪集合無意識≫(Das kollektive Unbewußte)とは、C.G.ユングの創出した概念ですが、人が共通にもつという無意識のことです。それあらばこそ、人と人は理解しあえるものなのだと思います。

 

書いた文章の意が、うまく他人につたわるという保障はありません。でも自分のためだけでも書いてみる意義を有する事もありますよね。あなたも、もうとうにおわかりのことと思います。

 

最後に、野辺で見つけた野草をあなたに捧げます。ではお元気で。次の文章を楽しみにしています。

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Wisenschaumkraut


わが住まいは、ちいさな池の近くにあるのですが、その池の一角が<Freibad>といって、屋外遊泳場になっています。

 

もともと英語の<Free >と同意義の<Frei>は、この場合、ただ屋根が開かれた、つまり<open>という程度の意味で使用されています。

 

それは公的施設ではなく、あるクラブが運営し、会員以外にも有料で開放しています。

最初はその奥儀がわからなくて、<Freibad>のくせになぜ有料なのかいぶかしんだものでした。

 

ちなみに屋根がある遊泳場は、<Hallenbad>と称します。<Halle>は、英語の<Hall>と同義です。すなわち、屋内遊泳場です。

 

この池の水質は市衛生局の検査をうけ「良」の部に分類されています。まあ日本の湖、あたしの知る範囲では長野県の野尻湖程度の透明度はあるでしょう。

 a65c1702jpeg






















さて、連日の夏日のため、その<
Freibad>がこの週末からオープンしました。水がまだ冷たそうなので、控えようと思っていましたが、幼いころからこの<Freibad>に親しんでいる息子が、もうソワソワして落ち着きません。

 

家から徒歩で数分の距離ですから、夏の日々は、平日でも夕方にはいつも通っています。夕方といっても、夏の場合は、とくに六月の夏至前後では、十時近くなってやっと黄昏るほどですから、六時七時では、まだ午後三時くらいの暑さがあり、水に入るのにも抵抗はありません。

 

今現在は、八時ころから黄昏はじめる、といったところでしょうか?

 

しかし四月に早くも<Freibad>がオープンするとは、いかにも異常です。おととしもかなり暑い夏でしたが、それでもオープンしたのは、五月中旬でした。

 

四月のうちから連日30度の夏日が続くようでは、この夏はいったいどれほど暑くなるものかという気候変動に対する不安はあるにしても、一方では太陽光線の多い暑い夏の早い到来を人々はすなおに喜んでむかえているようです。

 

夕方になるとあちこちでバーベキューをするいい匂いが漂ってきます。やっと戸外での生活を楽しめる季節になった歓びが、秋から冬にかけての顰め面が嘘のように、それぞれの表情にあらわれていて、ほっとした気分になる今日この頃でした。

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PS
今日は、息子だけが水に入りましたが、さすがに冷たかったと見えて、すぐにあがってしまいました、ザマミロ。


さて焼きあがったピッザは、さきの男とは別の男がオーブンの右に控えていて、焼きあがったものから、後ろでひかえる別の男の皿にのせます。

 

皿でうけた男は、皿をウエイターにわたします。ウエイターが三人、かわるがわるオーブンと客席を往復します。

 

さて、飲料がほしい場合は、飲料専門のウエイターに注文します。コーラなどの清涼飲料と、ビールなどのアルコール飲料では係りがちがっていますから、ご注意を。

 

そうそう、ピッザの注文ですが、マリナーラをとくに用命しなければ、それはもうマルゲリータということですから、黙っていればマルゲリータが運ばれてきます。

 

簡単でしょう。

 

おやっ、誰かがマリナーラを注文しました。

 

そのとき、主人は、いやオヤジといったほうが正確でしょうが、そのオヤジがじろりと胡散臭そうな目つきで客をにらんだかと思うと、いかにもめんどくさそうな手つきで、モッツアレラのかわりにニンニクをトマトの上に散らします。

 

この小さな店に、さて何人の男が働いていたでしょうか?

 

そう、全部で10人(だったかな)です。

 

30人の客にたいして10人でするサーヴィスですから、もちろん旨いはずでよね。

がしかし、味のほうはとくにとりたてて言うほどのものではありません。

 

普通の、ナポリのどの店でも食べられる程度のものなんです、実はこれが。しかもマルゲリータしかありつけない(マリナーラを注文するには勇気がいりますからね、この店じゃ)。

 

そんなご不満をお持ちの貴兄・貴姉には、この店のすぐ近くにもう一軒、これまた現地では有名なお店があるのです。

 

Da Michele≫を背にして歩いて、そう100m程度のものでしょう、すぐ右側にもっときちんとした店構えの、でも名前はとくに秘します。だって日本で有名になって、また行列でも作られたんでは困りもんですからね。


もうすでに有名かしら・・・・・・・?

 8338002cjpeg













そこは、ひろい二階席もあり、テーブルは大理石(でも椅子は白いプラステイックというアンバランス?!?)。


どんな種類のピッザもあります(ダークサイドくん、狂喜したまえ)。お好みで出来上がりにオリーブ・オイルをかけてくれます。これが絶品。

 

で、値段も≪Da Michele≫と同じ(ユーロ以前で、マルゲリータが4000リラだったから、たぶん)4ユーロ。最近ご無沙汰なので、あしからず。

 

ぜひお試しあれ。


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