マルコおいちゃんのドイツ生活ああだこうだ事典 |
≪Bar di Marco≫から旧名に復帰しました。 |
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前回は、ハンバーガーの祖先を探索しました。よって今回は、当然ながらホット・ドッグということにあいなります。
これも、じつはドイツ起源なんですね。
時は、第一次大戦のころの米国でのこと、敵国ドイツのフランクフルター・ソーセージを、その形からダックス・フンド・ソーセージと揶揄したところから始まったとか。
これには、日本にある、いわゆるフランクフルト・ソーセージの形からは、ちと類推できないかもしれません。
本場のフランクフルター・ソーセージは、もっと細長いものです。ドイツ語では、「Frankfurter Würstchen」といいます。
このソーセージは、ふつう茹でて食します。その食べ方を、「Bockwurst」といいます。鉄板なり網なりでグリルしたものを、「Bratwurst」といいますが、このグリルはフランクフルター・ソーセージには、どうも不向きなようです。
まさにホット・ドッグのソーセージ調理法ですね。
本場のフランクフルター・ソーセージのホット・ドッグはこのようです。ザワー・クラウトと一緒に挟み込んであるようです。
以前、チーズ、パンとともに加工肉の順位つけをした際、サラミを念頭においたことを注意書きしておきました。ドイツのサラミは、たしかにイタリア、フランスの香りのよさ、食べて美味さには遠く及びませんが、その他の加工肉では、良いものもあります。
このフランクフルター・ソーセージもそのひとつです。
その他についても、おいおい紹介いたしましょう。
「Frikadelle」、というものがあります。まあ肉団子、ミートボールと訳されます。
これを、前回で紹介した、「Brötchen」にはさんで食べる方法があります。二つの名前をあわせて「Frikadelle- Brot」といいます。
これは、肉屋さんでも売っていますし、パン屋さんでも売っています。つまり関係業種がクロスオーバーしているため、ビジネスも同時にクロスオーバーしているわけです。それほど需要があるというわけでしょう。
パンとあわせて1.50ユーロ前後のものです。
これがどうも、例のハンバーガーの元祖らしいのです。
この「Frikadelle」、レストランで注文するときは、ハンバーガー・ステーキ(あるいはドイチュ・ステーキ)といいますからね。
このハンバーガー・ステーキをパンにはさんで簡便食にした、それすなわちハンバーガーというわけでしょう?
しかし、たとえばマクドナルドのそれと比較したら、値段も廉いし、味で百倍は美味、と断言しておきましょう。
さてハンバーガーの名前の由来になっているハンブルグ(Hamburg)でこの食べ物がいかなる地位にあるのかは、実は知りません。たぶん、現地でも「Frikadelle- Brötchen」だろうと想像します。
どなたか、ハンブルグの事情にお詳しい方、お教えください。
これは、「Frikadelle」の代わりに、イワシかなにかの魚をメンチカツ風に仕上げたものが、「Brötchen」にはさんであるもので、『Nordsee』 という魚屋けん海鮮レストラン・チェーンの人気商品です。
わたしは個人的には、こちらが好みです。
漁港でもあるBremenの名前を、Hamburgにひっかけたその命名も好きです。
いずれにせよ、マクドナルドなんぞは金輪際いきません、ってば。
これまでの生涯で、そうね、十数回はいったでしょうか?もう充分です。
たしか隼人正さんの居酒屋でだったと思いますが、独仏伊三国の基本食料品の美味さ加減の比較をコメントした覚えがあります。
チーズ。
加工肉。
パン
だったように思いますが、どうでしょう?
加工肉では、とくにサラミ・ソーセージを念頭においての順位付けでした。
チーズやソーセージでは、他の二国に席を譲るにせよ、パンにおいてはドイツはその質、量ともに,味でも抜群の美味ではないでしょうか?
フランスのクロワッサンとバゲットの美味は確認のうえで、あえて上記のような順位をつけました。
ドイツのパン(Brot)は、白から黒にいたるまで無数のバリエーションがあり、フランスの比較的単純な品揃えから見ると実にきわだっています。もとより、ほとんど味のないイタリアのパンなどとは比較にもなりません。(でも、イタリアのパンってどうして、ああも不味いのでしょうか?不思議です。)
とくに、Brötchenと呼ばれる、ちいさなパンは、ちょうどバゲットのような風味で、値段もやすく、また小腹が空いたときのオヤツとして、ドイツの生活にはかかせない脇役といってよいでしょう。
今はどうなのかわかりませんが、日本でも、リトル・マーメイド(これは、スイス・パンのチェーンだったと思いますが)でそれなりのBrötchenを手に入れられたような記憶があります。
しかし、店によって味のばらつきがあるのは当然としても、こうしたごく基本的な食料がどこでもやすく手に入れる(口にいれる?)ことができるのは、なによりなことです。